ブシュロン「Her Art Prize」とパートナーシップ締結

2025年4月
2025.4.10

2025年4月、《BOUCHERON(ブシュロン)》が「Her Art Prize」とパートナーシップを結んだことを発表しました。

ブシュロンが女性アーティストを支援

「Her Art Prize」は、2025年にマリ・クレールとアート・パリによって創設されました。本賞は国際的なアワードとして、卓越したキャリアと芸術の枠を押し広げる革新的な作品を評価し、アート・パリに出展する女性アーティストの中から毎年一名を選出します。

このたび《BOUCHERON(ブシュロン)》が、「Her Art Prize」の支援を目的としてパートナーシップを締結。現代アートの分野における女性アーティストの才能と活動を支援・称賛し、より平等な未来を目指します。

ジャンナ・カディロワがHer Art Prize初代受賞者に選出

2025年4月5日(土)、「Her Art Prize 2025」の授賞式が開催。初代受賞者には、ギャラリー・コンティニュア所属のアーティスト ジャンナ・カディロワが選ばれました。

1981年ウクライナ生まれのジャンナ・カディロワは、現在も同国で活動を続けるアーティストです。キエフのタラス・シェフチェンコ国立美術学校の彫刻科で伝統的なアート教育を受けた彼女は、彫刻、写真、映像、パフォーマンスアートなど幅広い分野で作品を発表してきました。

ガラス、タイル、セメントといった現地の建築資材を用いたオブジェやインスタレーションが特徴で、展示空間とその周囲の環境に焦点を当て、創作物が置かれる文脈と歴史的背景の関係を問いかけます。

ジャンナ・カディロワ氏には、《BOUCHERON(ブシュロン)》より3万ユーロの賞金を授与。加えて、マリ・クレールとアート・パリによるプロモーションキャンペーンを通じ、フランス国内外で彼女の活動が広く紹介される予定です。

また、《BOUCHERON(ブシュロン)》の職人により手がけられたトロフィーの贈呈も。メゾンの象徴的なエメラルドカットを象ったデザインで、素材には創業者が愛した素材であるロッククリスタルが使用されています。

マリ・クレール寄稿者がファイナリストを選定

「Her Art Prize 2025」の審査員は、芸術の各分野で活躍し、女性の活躍を支援、発信することに深くコミットする多彩なメンバーによって構成されています。

審査会は、ブシュロン・ヴァンドーム広場本店内のアパルトマン「Le 26V(ル・ヴァンシス・ヴェ)」で開催されました。2018年にノセ邸の改装を機に創設され、特別なゲストが自宅のようにくつろげる空間としてデザインされたこの場所は、メゾンが大切にするファミリー・スピリットを象徴しています。

ファイナリストの選定は、アートコンサルタントであり展覧会キュレーター、そしてマリ・クレール寄稿者でもあるマリオン・ヴィニャールが、アート・パリのディレクターであるギヨーム・ピアンと共に担当しました。

最終選考に残ったアーティストは12名。それぞれ活動分野は異なるものの、自然、テクノロジー、人間の身体との関係性といった現代的なテーマに問いを投げかけました。マリ・クレールはこれらのテーマを、とりわけ女性たちが最も影響を受ける問題としてたびたび取り上げています。

《BOUCHERON(ブシュロン)》のCEOであるエレーヌ・プリ=デュケンは、「Her Art Prize」とのパートナーシップに寄せてこのようにコメントしました。

「女性リーダーとして、またアートを愛する者として、このプロジェクトには特別な思いがあります。より多くの女性が壁を乗り越えることで、未来の世代にとってその壁は次第に消えていくはずです。」

ジャンナ・カディロワ
1981年、ウクライナ生まれのアーティスト。
2014年の「オレンジ革命」時に、政治的アートを展開するグループ「R.E.P(Revolution Experimental Space)」のメンバーとして活動。2023年、コンティニュア・ギャラリーを通じてアート・パリで発表したシリーズ《Refugees》では、爆撃により破壊された公共建築物の内部を記録し、キュレーターのシモン・ラミュニエール氏が手がけたテーマ企画「Out of Bounds」の一環として展示された。
近年では、ウクライナの最高芸術賞である「シェフチェンコ国家賞」を女性として初受賞。
これまでに作品が展示された国際的な美術展として、2023年コーチ・ビエンナーレ、2022年バンコク・アート・ビエンナーレ、第55回ヴェネツィア・ビエンナーレ ウクライナ館、2017年キエフ・ビエンナーレなどがある。
個展・企画展としては、クンストフェライン(ドイツ)、スタヴァンゲル美術館(ノルウェー)、クンストフォーラム(オーストリア)、エレツ・イスラエル美術館(イスラエル)、ポンピドゥー・センター(フランス)、パレ・ド・トーキョー(フランス)、ルートヴィヒ美術館(ハンガリー、ブダペスト)、ピンチュクアートセンター(キエフ)、カステッロ・ディ・リヴォリ現代美術館(イタリア、トリノ)などで開催。

Her Art Prize 2025
審査員:
エロディ・ブーシェ(フランスの俳優・審査員長)| エレーヌ・プリ=デュケン(ブシュロンCEO)| セシル・ドゥブレ(ピカソ美術館館長)| ラビ・カイルー(ファッションデザイナー、オートクチュール組合メンバー)| ローラ・ラフォン(作家・作曲家・パフォーマー)| ヴァランティーヌ・ルセットル(Art Paris CEO)| ガリア・ルパン(Marie Claire Internationalチーフコンテンツオフィサー)| カミーユ・モリノー(AWAREディレクター・文化財キュレーター)| カテル・プーリケン(Marie Claire France 編集長)| マリー・ヴィナル(アートコンサルタント・キュレーター・作家)| マリー=セシル・ザンヌ(美術史家・文化事業家)

ファイナリスト:
サマ・アルシャイビ(1975年、アメリカ)| マティ・ビアイエンダ(1998年、フランス)| ジリアン・ブレット(1990年、フランス)| スザンヌ・ハスキー(1975年、フランス)| オダ・ジョーヌ(1979年、ブルガリア)| ジャンナ・カディロワ(1981年、ウクライナ)| 片山真理(1987年、日本)| エヴィ・ケラー(1968年、ドイツ)| マティルデ・ロジエ(1973年、フランス)| キキ・スミス(1954年、アメリカ)| トゥ・ヴァン・トラン(1979年、フランス・ベトナム)| アニエス・テュルノー(1962年、フランス)

URL:https://artparis.fr/en/her_art_prize

ブシュロンについて
1858年にフレデリック・ブシュロンが創業したブシュロンは、パリ・ヴァンドーム広場にブティックを構えた最初のハイジュエラーとして地位を確立してきました。その唯一無二のスタイルは世代を超えて受け継がれ、160年以上の歴史を誇ります。
現在はケリンググループに属し、世界各国で90以上のブティックを展開。CEOのエレーヌ・プリ=デュケン、クリエイティブディレクターのクレール・ショワンヌという二人の女性リーダーがメゾンを率いるようになった今でも、創業者の自由な精神とスタイルを受け継ぎ、伝統あるヘリテージを現代に継承し続けています。

お問い合わせ先:ブシュロン クライアントサービス
URL | https://www.boucheron.com
TEL | 0120-230-441


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