ジュエリーをはじめて手にしたのは、いつだったのだろう。それは宝石と呼べるものではないかもしれない。だが、小さくキラキラした大切なものをはじめて手にしたとき、きっと心躍ったに違いない。Jewelry Journalに参加するデザイナーたちが、はじめて手にしたジュエリー、のお話。
憧れの大きくて甘いリング
「私のはじめてのジュエリーはこれです」と大きなジュエルリングを差し出してくれたのは、monakaの寳神朝子さんだ。monakaは天然石を使い、個性溢れるジュエリーをデザインするブランド。小さな頃から石やキラキラしたもの、アクセサリーが大好きだったという寳神さんは、ジュエルリングが何よりもお気に入りだったそう。
「多分3歳くらいの時だったんですけど、ジュエルリングを食べながら見ているのがすごく好きで。色というよりは透明感がすごくキレイで、太陽に透かした時の光りの感じとか。ガラスとかビー玉とかを集めるのも好きだったんですが、食いしん坊だったので、これが一番のお気に入りでしたね。味も見た目も最高だし、大人への憧れや、漫画に出てくる主人公のような気持ち、私指輪をつけているっ!こんなに大きな宝石の塊を指につけられるなんて、ていう高揚感もなんとも嬉しくて(笑)。そういう心の動きを、私の作るジュエリーを見てくれる方や着けてくれる方に感じていただければと思い制作しているので、そういった意味でもはじめてのジュエリーでありつつ、私のジュエリー作りの原点だと思います」
寳神さんが年に数回海外で求める石の数々。ハイジュエリーの会社勤務経験を活かしつつ、色や形が面白い石をセレクトしている。石の個性をどうやって引き出し、どんなジュエリーにするのか考えるのが面白いのだという。
リングをやすりにかけている様子。
人気のピアス。石の中には宇宙が広がる。
左はトルマリンの中でも希少性の高いパライバトルマリンの新作ジュエリー。右は石を半分にカットしたピアス。