個性的で希少な天然石をさり気なく纏う:LiniE

“LiniE”のジュエリーを身につけた方々からは、「身につけていると安心する。修理に出しても、ずっとつけていたい!」「着けてから、人との良いご縁が増えた!」そんな嬉しい声が届くそう。“LiniE”のデザイナー 新美文栄さんにお話を伺いました。

ジュエリーブランド“LiniE”ブランドについて、プロフィール

JJ:
まずは、“LiniE”のコンセプトを教えていただけますか。
新美:
空気のように馴染む。さりげなくて個性的。ジュエリーを通して目覚める光。“LiniE” とは ドイツ語で“線”を意味します。「その線で、人とすべての光がつながりますように」との願いをこめて名付けました。

JJ:
ドイツ語で“LiniE”と名付けた理由は?
新美:
自分が創り出すものは、ずっと残るものにしたいですし、ジュエリーは、代々受継がれるものであって欲しい。人と人、石などの自然物と人を繋げる。ジュエリーにはそんな役目があるという想いから、「線」という意味の“LiniE”に。意味は強いのだけれど、英語より響きがやわらかなのでドイツ語にしました。

JJ:
新美さんのプロフィールをお願いします。
新美:
愛知県生まれ。女子美術大学デザイン学部卒業後、グラフィックデザイナーを経てスノーボードショップを立ち上げました。その後、東京:中目黒にあった「大図実験」、湘南:鎌倉市、秋谷海岸などにオフィスを構え、作品を発表。2013年 愛知県にオフィスとサロンを移し、オリジナルコレクション、ブライダル、リモデルなどのオーダーメイドを展開、現在に至ります。ジュエリーリモデルカウンセラー1級、レイキサードの資格を保持しています。

JJ:
ジュエリーブランド“LiniE”をスタートする、きっかけは?
新美:
スノーボードショップを経営していましたが、ものづくりをしたくなり、学生の頃から憧れていた彫金をはじめました。友人に誘われ、合同展示会に出すことになり、急遽ブランドを作ったことがきっかけです。その後、年齢を重ね、自分自身が素材の良いものを身につけたくなり、今の“LiniE”にブランド名を変えました。

JJ:
“LiniE”の代表的なアイテムとは、どのようなものですか?
新美:
『Dicre Ring』と『Tribe Ring』です。アメリカのミネラルショウで見つけ、パワースポットの街セドナでクリーニングした希少な天然石を使用した『Dicre Ring』は、『Tribe Ring』と重ね付けができます。また、3色のゴールドで「現在」「過去」「未来」を表現した『Time passage series』というアイテムは、「時の経過」をコンセプトにした、究極にミニマルなデザイン。とても気に入っています。

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“LiniE”のデザインについて

JJ:
“LiniE”のデザインイメージは、どんな時に得るのでしょう。

新美:
サーフィンや旅をしている時の景色や感覚。自分がわくわくした時や、友人との会話や日常生活の中で起こる、何気ないことでも自分の記憶に残ったことからイメージを得ています。

JJ:
ジュエリーをデザインする際、大切にしているところは?

新美:
最近は希少な天然石を使用して数量限定のアイテムをメインに制作しているせいか、自然からインスピレーションを受けることが多いです。デザインが主張しすぎないこと。自然体。着け心地の良さ。さりげなさ。でも個性的。これらのキーワードは、大切にしているところですね。

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JJ:
お仕事の流れと、作業工程の中で好きところ、大変なところも教えていただけますか。

新美:
石の買付け→クリーニング→コンセプト、テーマ決め→デザイン→制作という流れ。各段階でわくわくする瞬間があり、すべての作業工程が好き。コンセプトやテーマを先に決め、それに沿って形や仕上げを考えます。大変なのは、サンプルがイメージと違った場合、どこまでこだわって修正ができるかという点でしょうか。

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JJ:
小さなジュエリーの中に世界観をつくるための手法、表現方法について秘密はありますか?
また、パーツ選びや素材同士の組合せの、こだわりを教えてください。

新美:
たたき加工とつやあり加工、石の色や金属の色の差、など、相反する要素を取り入れて表現することを意識しています。素材同士の組合せについては、石、金属は地球が作った自然物と思っています。自然には「月と太陽」「光と影」など、相反する要素があってこそ成り立つものだと思うので、それをデザインにも落とし込んでいるんです。

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JJ:
作品づくりにおいて、気を配るところは? どこを着地点とするのでしょう。

新美:
その自然物(素材)を自分のエゴだけでデザインしないように努めます。ジュエリーは身につけるものなので、着け心地の良さには気を配ります。華奢なデザインなので、心配されますが、自分がジェエリーを着けたままにするので、サーフィンをするときに海の中でも耐えられる素材や強度があること、無駄なデザインを削ぎ落とすこと、自分が着けたいかどうかが着地点となります。

JJ:
どのような方々に身につけて欲しいですか? おすすめのコーディネイトがありましたら、アドバイスを!

新美:
強くしなやかな大人の女性や、自然体の女性に、さりげなく着けていただけたら。その方ぞれぞれのアイデアで、例えばTシャツとジーンズに、さらっと重ね付けしていただきたいですね。

ご自身について

JJ:
新美さんにとって、ご自身の創りだすアクセサリーは、どのような存在ですか?

新美:
装飾品というより、その時に感じていることを表現するツールだと思っています。天然石を使う限定アイテムは、1点ずつ色味や形が異なりますし、オーダーメイドでは、お客さまのご希望に添えるデザイン+LiniEらしいアイデアをご提供することが大切。ジュエリーを通して、いろいろな方々の人生や想いを知ることができるんです。

JJ:
最近、買付けに行かれたとか。旅先で印象に残る出合いやイメージはありましたか?

新美:
2月にアメリカのアリゾナ州へ行った際、世界中から集まった、見たことのない天然石に出合えました。特に、インディンの儀式でも使用されたという「オレゴンサンストーン」との出合いが印象的でした。旅先のイメージで言うと、アリゾナ州 セドナの赤い土、山の赤色のグラデーション。そして、インディアンの目の強さやライフスタイルはとても印象に残っています。

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JJ:
旅に出たときに、インスピレーションを育まれているのですね。

新美:
そうですね。

JJ:
活動の原動力になるのは、どんなときでしょう?

新美:
さまざまなジャンルのモノづくりをしている友人たちと、刺激になる話ができたとき。あとは、良い石にめぐり会えたとき、感動する景色を見たときに、作品をつくりたいという衝動に駆られるのだと思います。

JJ:
作品づくりにまつわる、エピソードや子ども時代の思い出話がありましたらお聞かせください。

新美:
すだれ職人だった祖父が竹割りを、祖母がそれを編む。子どもの頃、遊びに行くと、そんな光景をいつも見ていました。竹が割られ、すだれに仕上げられていく様子が不思議でもあり、手仕事への憧れもあったように思います。鉄の機械が置かれた工場や、使い込まれた古い道具も大好きで……。そのせいか、鉄くずが積んである街のスクラップ工場を見ると、今でもドキドキしてしまいます(笑)

JJ:
日常のどんな時間が好きですか? 創作に向かうとき、風通しをよくするために欠かせないことは?

新美:
空を見るのが好き。雲が流れたり、その隙間から光が射してきたり。空が刻々と変化していく様子を見ると落ち着きます。創作に向かうときは、コーヒーをちゃんと淹れて、好きな香り(ローズウォーター)を空間にシュッとひと吹きすること。あとは、サーフィン。友人と会うことでしょうか。

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プロモーションについて

JJ:
今後、取り組んでみたいことはありますか?

新美:
ギャラリーでの展示販売や、違うジャンルのアーティストとのコラボレーションを行ってみたいです。

JJ:
お客様に向けて、メッセージをお願いします!

新美:
それぞれの個性を持つ石たちを、ぜひ実際に身につけてみてください。意外に似合うとか、安心する。そんな気持ちになっていただけたら。私が石に出会った時の感動をお客さまとシェアできたら嬉しいです。

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希少な天然石で制作されたアイテムは、一つひとつ色味や形が異なるもの。「その石がどんな人にもらわれていくのかな」と、いつも楽しみにしているという新美さん。ぜひ、そのフィーリングを感じてみませんか。

interviewed by Rie Hanazawa
LiniE:http://www.linie.jp/


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