注目ジュエリー作家SUの ジュエリーをデザインするときに大切にしていること

2013.3.8

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su(スウ)のデザイナーのスズキです。

今回は少し自己紹介させていただこうかと思います。

ジュエリーをつくり始める前は、インテリアデザインの仕事をしていました。

かなり大雑把になりますが、仕事の流れとしては、プランニング、ラフスケッチを描き、
デザインを詰めていって図面におこし、スタディの繰り返しをして、最終的にはかなり詳細な
図面をかいていきます。その図面を元に空間ができあがっていきます。

空間の規模は大小ありますが、スケッチ、図面では縮小して用紙に収まるようにかいていきます。
これは当たり前のことなのですが、ある時ジュエリーの現場をみることがあり、
大きく心が揺さぶられました。

ジュエリーはとても小さなものなので、
デザインをするにしても試作品をつくるにしても、原寸で行うことができます。
いろいろな工程を踏んで、時に職人さんにお願いすることはあっても、
基本的には机と手の中におさまって完結する、そのことがとてもドラマチックに感じました。

そんなことがきっかけで、ジュエリーをつくり始めたわけですが、
ジュエリーデザインにあたっては、インテリアデザイナーの経験が大きく影響しています。

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勤務していた設計事務所では様々なカタチや寸法を決めるにあたり、全ての寸法に意味があり、また
全ての寸法に意味を持たせるということをとても大切にしていたので、慎重に図面の線をひいていました。

シンプルでベーシックなデザインを目指しているのですが、こういったデザインはとても簡単で単純に
思われがちです。しかし、ごまかしがきかないものでもあります。
古くからあるディテールやモダンな納まりなどを取り入れながらデザインを進めていき、
カタチが不自然であったり、不均衡にならないように心がけています。

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また、手を動かしながらカタチのバランスを決めるアプローチの仕方もしています。
石の配置など、イメージをそのままカタチにしたりしていますが、こちらもこっそり
デザインの法則のようなものを使ったりしています。

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いろいろなデザインの要素、ディテールを盛り込んで、パンパンに空気の入った風船のようになったとき、
その風船の口から手を離してふっと空気を少し逃がすような、
そんな心地よいバランス感を大切にしていきたいと思っています。