Jewelry Report from 日本最大規模のデザイナーズジュエリーイベント「New Jewelry TOKYO」

2019年11月29日(金)〜12月1日(日)の3日間、青山・スパイラルにて日本最大規模のデザイナーズジュエリーイベント「New Jewelry TOKYO」が開催された。

New Jewelryは、2010年にデザイン性や手工芸性を重視したジュエリーの展示販売会としてスタート。10年目の節目を迎える今回のイベントでは会場を青山・スパイラルに移し、国内外のジュエリーデザイナー、作家、メーカーなど約130組の出展者が一堂に会し、今を感じさせるジュエリーの魅力を紹介。大人はもちろん子どもたちも楽しめる企画もあり、3日間の会期中は約1万人の来場者で賑わった。

フラワーインスタレーションの森がお出迎え

会場となる青山・スパイラルの正面入り口にあるShowcaseでは、やわらかに生花の香りがただよう空間でゲストを魅了した《fua accessory(フウアアクセサリー)》が登場。自然の花からインスピレーションが湧くとデザイナーが語るブランドの世界観がつまった森のような設えでゲストを魅了した。


fua accessory

ものづくりの背景をスペシャルエキシビジョンで紹介

1階〜2階に続く階段スペースには、ジュエリーブランドの《hum(ハム)》が昨年から活動している「REFINE METAL PROJECT」を紹介するブースや、日本の工芸技術や伝統的な美意識をベースにものづくりをしていることをインスタレーションとともに展開した《SIRI SIRI(シリシリ)》。そしてものづくりを紹介する映像なども流しながらジュエリーを紹介する《talkative(トーカティブ)》などが揃った。ジュエリーが完成するまでのデザイナーの思考やそれを具現化するための職人の技術などを垣間見ることができる展示に、多くの人が足を止めた。


humの「REFINE METAL PROJECT」を紹介するブース

SIRI SIRI

デザイナーと直接会話をしながら、じっくりとお買い物を楽しむ人が多く、午後になると会場内は熱気に包まれた

bororo

感嘆のアーティスト作品を特別展示

海外で活躍する日本人作家を中心としたジュエリーや作品も、特別に展示販売を行った。アーティスティックなデザインや緻密な職人技による繊細なジュエリーに外国人のゲストからも問い合わせも多く、美しいものに対する関心度の高さを物語った。

マリッジリングを吟味するカップルで賑わう

3階のスパイラルホール中央には、14のブライダルブランドが集結。イベント会期中にもマリッジリングの電話問い合わせが入るなど、多くのカップルが訪れた空間はどのブースも笑顔にあふれた。

ブライダルエリアの様子

simmon

大人も子どもも夢中になった宝石ワークショップ

11月29日(金)には、ラフストーンとワックスを使って鋳造(キャスト)の元となるジュエリーの原型をつくる《SHINDO HARUKA(シンドウハルカ)》のワークショップを開催。11月30日(土)〜12月1日(日)には、《bororo(ボロロ)》× 詫間宝石彫刻による宝石研磨ワークショップを実施。こちらは《bororo(ボロロ)》デザイナー赤地明子と一緒にセレクトした原石を、伝統工芸士の指導のもと研磨することができる特別な体験ワークショップ。磨いた石は熟練の職人がチャームに仕立てて、当日持ち帰ることが可能に。

色とりどりの宝石から、まず研磨する石を選ぶ

研磨する宝石を吟味

宝石研磨のマシンが当日2台設置された

また会場では、鉱山に見立てた砂場から宝石のかけらを見つける、子ども向けの宝探しコーナーも設置。子ども向けとしながらも、お父さんお母さんも一緒になって夢中で砂を掘り起こす様子も見られ、常に人だかりができるほどの人気コーナーに。見つけた石は小瓶に入れてネックレスに仕立てたものを首からぶら下げて喜ぶ子どもたちであふれた。


砂まみれになりながらも、夢中で宝石探しをする親子の姿も

見つけた宝石は小瓶につめてネックレスに

《mitosaya 薬草園蒸留所》によるFOOD&DRINKでひと休み

千葉県大多喜町の薬草園跡、緑豊かな森の中に誕生した話題の《mitosaya 薬草園蒸留所》が、本イベントのFOOD&DRINKを担当。果物や植物の魅力を純度高く、香り豊かに引き出した蒸留酒やカクテルをはじめ、Bean to Barチョコレート専門店《ダンデライオン・チョコレート》による《mitosaya 薬草園蒸留所》の蒸留酒を使ったペストリーを提供。蒸留酒は品切れが続出するなど、連日多くの人がその味わいを堪能した。


10周年という節目にふさわしい賑わいをみせ、幕を閉じた「New Jewelry TOKYO」。老若男女が楽しめるイベントとして、2020年の開催も乞うご期待を。


Text by Naoko Murata
Photo by Koto Sato


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